低侵襲心臓外科手術(MICS)相談外来について

当院では、低侵襲心臓外科手術(MICS)に関する専門外来を設けています。担当するのは、西日本でも有数の実績を誇り、400例以上のMICS手術経験を有する心臓血管外科専門医で、日本低侵襲心臓手術学会のMICS認定医です。
MICS(低侵襲心臓外科手術)とは、胸の中央を大きく切開する従来の心臓手術とは異なり、小さな創で行う心臓手術です。身体への負担が少なく、術後の回復が早いことが大きな特徴です。近年、心臓手術はこのような低侵襲手術(MICS)へと急速に進化してきています。
主なMICSとしては、以下のようなものがあります。
- MICS僧帽弁形成/置換術
- MICS大動脈弁置換術
- MICS冠動脈バイパス術(CABG)
- MICS三尖弁形成/置換術、Maze(メイズ)手術、左心耳切除術、心臓腫瘍手術、心房中隔欠損症手術
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MICS(Minimally Invasive Cardiac Surgery:低侵襲心臓手術)とは
これまでの心臓手術は、多くの場合、胸の中央にある胸骨を縦に切開する「胸骨正中切開法」によって行われてきました。MICS(ミックス:低侵襲心臓手術)とは、患者さんの身体への負担をできるだけ少なくするため、小さな切開で行う心臓手術のことです。実はこの手術方法は25年以上前から存在しますが、非常に高度な技術を要するため、これまでは限られた施設でのみ行われてきました。
しかし、2015年に心臓手術に耐えうる高精細3D内視鏡カメラが開発されたことで、心臓手術を取り巻く環境は大きく変化しました。3D内視鏡を用いることで、心臓の内部構造を自然な立体視で、しかも拡大された視野として観察できるようになったのです。
たとえば僧帽弁手術では、3D内視鏡を用いたMICSにより、わずか約3cm程度の小さな切開で手術を行うことが可能です。また大動脈弁置換術においても、すべての種類の人工弁に対応することができます。さらに三尖弁手術や不整脈に対するメイズ手術など、付随する手術についても、症例に応じて安全に行うことが可能です。
胸を大きく開く器具を使用しないため、身体への負担を大幅に軽減でき、術後の痛みも最小限に抑えられます。さらに回復が早く、術後約1週間での退院や早期の社会復帰が可能であることも大きな特長です。
ただし、この3D内視鏡MICSは比較的新しい技術であり、高度な専門知識と豊富な経験を必要とします。そのため、安定して実施できる医療機関は現在でも限られているのが現状です。
一方、十分な経験を有する施設では、3D内視鏡による拡大された立体視野を活用することで、弁や心臓内部の構造をより精密に観察しながら手術を行うことができます。その結果、手術精度は従来の胸骨正中切開による手術を凌駕するレベルに達しています。
このような経験豊富な施設では、多くの弁膜症手術が胸骨正中切開ではなくMICSによって行われるようになっています。
MICSに関するご相談について
当院では、心臓の手術全般のご相談を受け付けています。心臓手術の方法は、施設によって大きく異なる場合もあるため、患者さんにとって何が適しているのかを探りながら、丁寧にサポートしていきます。
患者さんのご希望によっては、MICSの経験が豊富で優れた成績を治めている施設をお勧めいたします。ただし、ご相談の結果、MICSではなく、従来の術式による手術をお勧めする場合もあります。
低侵襲心臓外科手術(MICS)相談は予約制です
相談はすべて予約制となっております。
事前にお電話にて、日時をご予約下さい。
078-822-6000
担当医 山田章貴
略歴
- 鳥取大学医学部医学科卒業
- 神戸大学 心臓血管外科
- 姫路循環器病センター 心臓血管外科
- 神戸労災病院 心臓血管外科
- 北播磨総合医療センター 心臓血管外科 部長
- 住友病院 心臓血管外科 診療主任部長
資格
- 医学博士
- 日本外科学会専門医/指導医
- 心臓血管外科専門医/修練指導医
- 日本低侵襲心臓手術学会認定医
所属学会
- 日本外科学会
- 日本胸部外科学会
- 日本心臓血管外科学会
- 日本血管外科学会
- 日本低侵襲心臓手術学会
- 日本冠動脈外科学会
- 日本弁膜症学会
- 関西胸部外科学会